ロックンロールストラップという選択|最後の接点をどう考えるか

アクセサリー

バッグの中で起きているのは摩擦ですが、身体から離れた瞬間に起きるのは落下です。この違いは、案外大きいものだと思っています。

どれだけ丁寧に扱っていても手は滑りますし、肩から外れることもあります。落ちるときは一瞬で、音もなく、あるいは鈍い音とともに終わります。できれば聞きたくない音です。

その一瞬を引き受けているのがストラップです。

仕事で機材を扱っていた頃は、そこに迷いはありませんでした。軽くて強くて雨に強いナイロン製。とにかく安全側に寄せた選択です。事故を起こさないための道具として、迷いなく選べるものだけを使っていました。

見た目は後回しでした。少し野暮でも構いません。落ちなければそれでいい、という世界です。

あれはあれで、間違いなく正しい選び方でした。

けれど今、首から下げているのはロックンロールストラップだけです。

軽さだけを見ればもっと楽なものもありますし、雨の日を考えれば別の選択肢もあります。それでもこれを選んでいるのは、首から下げたときの佇まいが自然だからです。

鏡に映った姿も、歩いているときの揺れも、どこか機材と馴染んで見えます。たぶん誰もそこまで見ていませんが、本人はわりと真剣です。

装備というより、装いに近いのかもしれません。

もちろん雰囲気だけで決めているわけではありません。革の厚みや縫製、金具の形状やリングとの当たり方は見ていますし、ブラックペイントのボディにどう触れるかも気にしています。

きちんと考えたうえで、全部を安全側に寄せなくてもいいと思っているだけです。

革は伸びますし、湿度で少し変わります。それでも使っていくうちに肩に馴染み、時間が重なっていきます。その変化は劣化というよりも記録に近いものです。

ヴィンテージの機材と並べたときに違和感がないというのは、うまく説明できませんが確かな感覚です。説明できない部分にお金を払うのが趣味なのだと、最近は思っています。

とはいえ、落ちてはいけません。

耐荷重、縫製、金具のエッジ、リングとの干渉。最低限見るべきところはあります。特に古いボディほどリング周りの擦れは避けたい部分です。そこは感覚ではなく現実です。

カメラは落ちない前提で持つものではなく、落ちる可能性があるものとして扱います。人混みでは握りを強くしますし、状況によっては手首ストラップを使うこともあります。自分の反射神経を過信しないことも、大事な運用のひとつです。

仕事なら迷いのない選択をしていました。今は少しだけ、好きの方に寄っています。ただし、落とさないという一線だけは守っています。

ロックンロールを使い続けている理由は、たぶんそこにあります。好きで選んでいますが、甘えてはいません。

ストラップはただの紐ではなく、最後に身体と機械をつなぐ接点です。そのくらいの気持ちでちょうどいいのだと思っています

私が使っているのはロックンロールのレザーストラップです。取り扱いは楽天やYahooショッピングでも見つかります。

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